キルティング生地とは?特徴や使い道を解説(キルト生地)
子供の通園バッグ(レッスンバッグ)として定番人気の「キルティング生地(キルト生地)」。
無地のほか、キャラクターがプリントされた可愛らしいものから、ブランド生地のキルティング加工のものまで、種類はさまざまです。またハワイアンキルトやホワイトキルトといった芸術性の高いものもありますね。
そこで今回は、幅広い用途で使える、キルティング生地についてご紹介します。
nunocoto fabricでは、厚手と薄手の、2種類のキルティングの取り扱いがございます。
キルティング生地(コットンリネン綿麻・生成り) 990円
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nunocoto fabricオリジナル 薄手キルティング生地(コットン・ギザギザ模様) 1,100円
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キルティング生地(キルト生地)とは?
キルティング生地とは、2枚の布の間に綿や毛の芯を入れ、ステッチで押さえて作られるものが一般的です。
このタイプのキルティング生地は、「ヨーロピアンキルティング」の一種ですが、他にも装飾品として人気の高い「パッチワークキルティング」、それが発展して作られた「ハワイアンキルティング」などもあります。
主に「保温」「装飾」の目的で使われるキルティングですが、発祥の地によって作り方もさまざまなんですよ。
キルティング生地の起源
キルティングはエジプト・ロシア・中国などで、防寒用や敷物用として作られたのが始まりです。
7世紀ごろサラセン(イスラム帝国)の騎士の鎧の内着として使われ、十字軍の遠征によってヨーロッパに伝わりました。その後、花柄を織り込んだ衣料品や室内装飾として人気が高まり、多くの人々に愛される生地となりました。
キルティング生地の特徴
キルティングはもともと寒い地域で作られた生地なので、明確な特徴があります。今回はキルティングが持つ基本的な特徴とあわせて、ソーイングする時のメリットもご紹介します。
特徴1:丈夫で長持ちする
キルティングは2枚の生地をステッチで押さえて作るため、さまざまな角度から負荷がかかっても破れにくいのが特徴です。
また中綿を入れて厚みを出すことでより耐久性が上がり、一枚の織り生地よりも断然へたりにくく長持ちしてくれます。数年間使用する、保育園・幼稚園のレッスンバッグにはちょうどいい生地なんですよ。
特徴2:厚いけれど軽い
通常は生地の強度を上げるためには、生地自体を厚くするか、表面に特殊な加工をするしかありません。でもそうすると、どうしても硬さがでたり重たくなったりしてしまいます。
その反面、キルティングは軽量な中綿で強度を上げているので、丈夫でありながらとても軽いのが特徴です。小さな子供でも軽々と持つことができますよ。
特徴3:保温性に優れている
キルティングの一番の特徴はやはり暖かいこと!
保温性だけで見ると羽毛には劣りますが、羽毛の生地にはないメリットをたくさん持っています。
綿を挟んだベースの生地にコットンなどの天然繊維も使えることから、温かいという機能性とファッション性の両面で楽しむことができますよ。
特徴4:幅広い使い道がある
キルティング生地といえば、入園入学グッズの定番素材ですが、使い道はそれだけに限りません。
まず保温性に優れていることから、ジャケットやコートといったアウターなどのお洋服作りでも人気が高い生地です。また耐久性もよいので、カーペットなどのインテリア用品、ミトン・鍋敷きなどのキッチン用品にも使われています。
他にも芸術性の高いパッチワークキルティングなどは、壁飾りとして使っても家の中を華やかにしてくれますよ。
特徴5:ハンドメイド初心者にも扱いやすい
キルティングはもともと2枚の生地で作られているので、接着芯を貼ったり裏地をつける必要ありません。これだけでも手芸の作業がすごく楽になりますよね。
生地自体もそこまで分厚くないので家庭用ミシンでも縫いやすく、ソーイング初心者でも扱いやすいです。また生地自体にボリュームがあるので、ポーチなどのシンプルな小物でも可愛く見えるというのもおすすめポイントです。
キルティング生地の値段
キルティング生地は、1枚布の生地に比べるとやや高額。
例えば無地のシーチング(薄手の生地)だと、安いと300円程度(50cm)で購入できますが、無地のキルティング生地だと700~1,000円(50cm)ほどになります。
またリバティやソレイアードなどのブランド生地のキルト加工品、キャラクタープリントのキルティング生地はさらに高く、50cmで1,500円~2,000円ほどにもなります。
もちろんお店によって金額は異なりますが、あまりにも格安価格のキルティング生地を購入するのはオススメしません。中綿が薄くて安っぽい印象のものもあるので注意しましょう。
おしゃれ!nunocoto fabricのキルティング生地
nunocoto fabricでは2種類のキルティング生地を販売しています。
おすすめは当店オリジナルで企画開発した、ギザギザステッチのキルティング生地です。一般では流通していないデザインですよ。個性的なステッチ模様でとってもおしゃれです。
定番のひし形ステッチのキルティングよりも薄手に仕上げ、軽やかで使いやすくデザインしています。 バッグや雑貨、入園グッズ作りなどに幅広くご活用いただけますよ。
薄手キルティング生地(コットン・ギザギザ模様)/1,100円
もう1つは定番の、ひし形ステッチの入ったキルティング生地。
綿を挟む表地はコットンリネン(綿麻)なので、さっぱりとした肌触りです。麻ならではのナチュラルな風合いが好きな方は、きっと気に入っていただけると思いますよ。
お気に入りの柄布でキルティングを自作!
巷にはさまざまなプリントのキルティング生地がありますが、通常の生地よりもバリエーションは少なめ。お気に入りの生地でキルティング生地を自作するという方法もあります。さまざまな模様のキルティング生地が作れますよ。
ちょっぴり珍しくてクールなストライプ模様のキルティングでミトン作り。なんてこともできちゃいますよ。
使い道いろいろ!キルティング生地で作れるもの
私たちにとって一番身近なキルティングといえば、ひし形状のステッチが入ったデザインですよね。このひし形状のキルティングは、マス目が大きい「半針」と、マス目が小さい「全針」の2種類に分けられます。
マス目が大きい半針は、中綿の押さえが少ないのでふんわり柔らかく、一方の全針はしっかりとした生地になっています。
基本的には好みで選んで大丈夫ですが、小さいものを作る時は、半針だとマス目が大きく縫いにくいので、全針のキルティングがおすすめです。
トートバッグ(レッスンバッグ・通園バッグ)
キルティングを使った定番アイテムといえば、やはりトートバッグですよね。入園入学シーズンに、レッスンバッグをキルティング生地で作る方も多いのではないでしょうか?
全面をキルティング一枚で作るのも良いですが、外布は柄生地で内布にキルティングを使ったり、別生地で底布を付けて切り替えデザインにしたりするのも可愛いですよ。
入園入学グッズ
こちらはキルティング生地を内布に使用して作った、ピアニカバッグ(鍵盤ハーモニカバッグ)。
レッスンバッグの作り方とほとんど同じですが、ピアニカケースをフィットさせるために、マチを付けました。
こちらはタブレットケース。学校の授業でタブレットを使用する学校もあるので、おしゃれなケースを作ってあげれば子どもも喜ぶはず!
キルティングには中綿が入っているので、軽い衝撃なら耐えられます。こういった電子機器のケースにもぴったりですよ。
キルティングラグ・お昼寝マット
適度に暖かくやわらかなキルティングは、ラグにぴったりの生地です。
ピクニックに持っていったり、お部屋を移動したり、持ち運びがしやすいように持ち手を付けたデザインにしてみました。
ピクニックやキャンプにも♪持ち運べるお昼寝マット(プレイマット)の作り方
余り布で作れるキルティングポーチ
キルティング生地が少し余ってしまったら、ポーチに仕立ててみませんか?キルティング生地1枚だけでも、ぷくぷくとしたかわいいポーチに仕上がりますよ。
こちらは、なんともかわいい、コロンとした形のおにぎりポーチ!コンビニサイズのおにぎりが、すっぽりと2個入ります。
ふかふかしたキルティングが、おにぎりを優しく守ります。
ベビースタイ(よだれかけ)
ふわふわで肌触りが良く、しかもしっかり吸水してくれるキルティング生地は、ベビーグッズにもおすすめです。スタイやおくるみ、ベビー服にも使えますよ。
個性的なギザギザキルトのデザインなので、1枚布でもおしゃれに決まりますね。男の子にも女の子にもおすすめです。
その他の布小物
足全体をスッポリと覆うデザインの、あったかルームシューズ。軽くて履き心地もGOOD!
キルティング生地1枚で、さくっと作れるハンガーカバー。見た目もおしゃれになりますし、お洋服がズレ落ちるのを防げますよ。
とにかく簡単!あっという間に出来上がるハンガーカバーの作り方
保温性の高いキルティング生地は、ティーコゼーやポットマットにもぴったり!淹れたての紅茶の温度を保ち、長く楽しむことができますね。
お客様が来たときのおもてなしとしてもオススメ!
手芸でキルティング生地(キルト生地)を使うときの注意点
キルティング生地は手芸初心者さんでも比較的扱いやすい生地です。基本的に丈夫な生地なので、ラフに扱っても問題ありませんが、以下の項目は確認しておいてくださいね。
ミシン糸・ミシン針の選び方
キルティング生地を縫うときのミシン糸は、普通地用の60番を使えばOKです。糸の色は、生地に合わせて選んでくださいね。
一方のミシン針の選び方は、普通地用の11番(#11)もしくは、やや厚地用の14番(#14)を使うと良いでしょう。
縦横の方向がわからない!?布の向き
キルティング生地にも、布の向きがあります。
多くの場合は生地の両脇にロックがかかっていたり、ブランド名が記載されていたりします。その辺がタテになります。
とはいえレッスンバッグなど布小物の場合は、キルティング生地の縦横を間違えて作ってしまっても、さほど大きな問題にはならず、普通に使えますよ。わざわざ作り替えなくても大丈夫なので、安心してくださいね。
その他の取り扱い注意点
裁断後の生地は端からステッチがほつれていきますので、やたらと引っ張ったりしないようにしましょう。
また生地に厚みがある分、イメージしたサイズよりも小さく仕上がってしまう場合があります。購入する生地のサイズと裁断する長さには注意してくださいね。
キルティングは縮む?水通しの必要性
コットンやリネンなどの天然繊維の生地は洗うと縮んでしまうものも多く、キルティング生地も例外ではありません。
必須とはいいませんが、余裕があればキルティング生地も水通し(地直し)をしてからハンドメイドを楽しむといいですね。とくに洗濯頻度の多いもの(汚れやすいもの)は、水通しをしてから手作りすることをオススメします。
水通しをしないでバッグなどを作り、その後洗濯をすると、生地や中綿が縮んで形が崩れる可能性があります。
洗濯方法
天然素材を使ったキルティングであれば自宅で洗うことができます。ほかの洗濯物と一緒に洗濯機に入れて問題ありませんが、型崩れを防止するためネットに入れて洗濯し、シワを良く伸ばして乾燥させてくださいね。
なお中綿が入っているため、自然乾燥には時間がかかります。雨の日や気温の低い冬場は特に乾きが遅いので、子供用のレッスンバッグなど、洗い替え用のアイテムが無い場合は注意しましょう。
ただし事前に水通しをして、すでに縮みを出した生地であれば、乾燥機もアイロンがけもできますので安心してご使用くださいね。
アイロンでシワを伸ばすとふわふわ感がなくなる?
キルティング生地を水通ししたり、洗濯したりしたら、どうしてもシワが寄ってしまうので、アイロンで地直しをすることもありますよね。
キルティング生地は綿が入っていますが、アイロンをしても大丈夫です。アイロンをかけると、どうしても買った当初のふわふわ感は薄れてしまうのですが、ぺっちゃんこになるわけではありませんよ。
アイロンの温度は中温にし、優しくシワを伸ばしましょう。あまりギュウギュウ押し付けると、綿がつぶれて薄くなってしまいます。
できるだけ生地のふわふわ感を残したいときは、アイロン台にタオルを敷いて緩衝材にして、その上にキルティング生地を載せてアイロンを当ててみて下さい。
まとめ
一枚の生地では決して出せない、包まれるようなやわらかさとデザイン性がキルティングの大きな魅力です。ぜひ一度、キルティングを使った自分だけのお気に入りを作ってみてはいかがでしょうか。
nunocoto fabricでは、下記2種類のキルティングの取り扱いがございます。価格は50cmで990円&1,100円。入園入学グッズや小物作りに、ぜひご活用くださいね。
キルティング生地(コットンリネン綿麻・生成り)
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薄手キルティング生地(コットン・ギザギザ模様)
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入園入学グッズの手作りなら、便利なキット商品もオススメです。レッスンバッグや上履き入れなど、必須6点がすべてまとめて手作りできますよ。