子どものワンピース作りにおすすめの生地(ワンピースの種類ごとに紹介)
こどもがワンピースを着ている姿って、とってもかわいいですよね。ワンピースを着ておしゃまな顔をしているのにもキュンキュンしちゃいます。
『ワンピース作りにおすすめの生地』でも書きましたが、ワンピースは、
デザイン × シルエット × 着丈 × 生地
で成り立っています。これだけの要素を、自分の好みに合わせて組み合わせることができるのは、手作りの醍醐味ですし、特に子ども用のワンピースは、少ない布で作れちゃうのが嬉しいですよね。
今回は、デザイン別に合う生地を紹介します。
着心地が良いように、天然素材の布を中心に紹介しますね。
目次
・シルエットの種類
・着丈の種類
・デザインの種類とおすすめの生地
1.スタンダードなノースリーブワンピース
2.キャミソールワンピース
3.オールインワン(ジャンパースカート/サロペットスカート)
4.カシュクールワンピース・エンパイアワンピース
5.プリーツワンピース
6.ギャザーワンピース
7.ティアード(段フリル)ワンピース
8.シャツワンピース
9.チュニックワンピース
シルエットの種類
ワンピースのデザインの話をする前に、シルエットの種類について簡単に説明しますね。シルエットは、主にスカート部分の形が大きく関係しているんです。
・Aライン
アルファベットの「A」の形の、胸下から裾に向かって広がっていく、上品なシルエットです。
・フレア
フレアとは「朝顔」のことで、ぴったりとしたウエスト部分から、朝顔の花ように波打って広がった、女性らしいシルエットです。
・Iライン
アルファベットの「I」の形の、上半身から裾まで直線的な、スタイリッシュなシルエットです。
・サック
サックとは「袋」のことで、袋のような形の、ウエストマークのないゆったりとしたシルエットです。
・テントライン
テントのように上半身から裾に向かって広がっていくシルエットで、Aラインよりも高い位置から広がり、裾の広がりも大きいです。
・コクーン
コクーンとは「繭」のことで、繭のように中央がふくらんでいて、裾はすぼまっているシルエットです。
着丈の種類
着丈もワンピースの大事な要素のひとつです。ワンピースやスカートの丈をざっくりと分けると4種類になります。
・ショート丈
太ももと膝の間の、短めの丈です。
こどもの場合、ショート丈のワンピースにはレギンスを重ねてチュニックとして着ることが多いです。
・ミディ丈
いわゆるひざ丈です。ひざが全部隠れるくらいの長さです。
・ミモレ丈
ひざから足首の間の丈です。だいたいふくらはぎくらいの長さです。
・
マキシ(ロング)丈
足首がかくれるくらいの長い丈です。
足さばきが悪くて危ないため、こども服ではほとんど見かけないですね。
デザインの種類とおすすめの生地
ワンピースのデザインにはいろいろな種類がありますが、ここで紹介するのは以下の9種類です。
1.スタンダードなノースリーブワンピース
2.キャミソールワンピース
3.オールインワン(ジャンパースカート/サロペットスカート)
4.カシュクールワンピース・エンパイアワンピース
5.プリーツワンピース
6.ギャザーワンピース
7.ティアード(段フリル)
8.シャツワンピース
9.チュニックワンピース
スタンダードなノースリーブワンピース
(使用生地:piccolo limone)ワンピース、というとまず最初に浮かんでくる、上半身が体に沿った形のシンプルなノースリーブワンピースです。
スタンダードな形なので、スカート部分のシルエットは何でも合います。
胸元はラウンドネック、Vネックがあります。
(スタンダードなワンピースに向いている生地)
スタンダードなノースリーブワンピースは、布帛であればどんな生地でも合います。以前書いた記事『洋服(大人服)作りにおすすめの生地』の中にある、「ワンピース・スカートにおすすめの生地」に載せた生地であればなんでも合うので、参考にしてみてくださいね。
キャミソールワンピース
(使用生地:tile(ピンク))細い肩紐を肩や首などから吊り下げて着る、キャミソールタイプのワンピースです。
スカート部分のシルエットはAラインやサック、テントラインなど、下半身にボリュームを持たせるデザインが合います。
(キャミソールワンピースに向いている生地)
こども用のキャミソールワンピには、カジュアルな印象の生地が向いています。
●ダンガリー:
カジュアルなシーンに向いています。ショート丈~ミモレ丈が合いますね。
●楊柳:
生地自体は薄くてシワになりにくく、さらりと着れるので夏に向いています。
●リネンツイル/リネンサージ:
ミディ丈やミモレ丈にし、下半身にボリュームを持たせると雰囲気よく仕上がります。
暑い時期に1枚で着るのにも、カットソーの上に重ね着するのにも向いていますよ。
●ヘリンボーン:
ほどよい厚みと柔らかさ、落ち感のあるヘリンボーンは、重ね着用のキャミソールワンピースに良いです。
◎nunocoto fabricでは、こども用キャミソールワンピースの無料型紙を公開しています。
オールインワンピース
オールインワンとは、胸当てとつりひもがついたひとつなぎの服のことで、オールインワンワンピースは、胸当てとつりひもがついたワンピースのことです。
他にも、ジャンパースカートやサロペットスカート(エプロンドレス)などの呼び方がありますが、つりひも部分がまっすぐ腰部分とつながっているタイプがジャンパースカート、つりひもが背中の部分でバッテンにクロスしたものがサロペットスカート(エプロンドレス)です。
シルエットは、腰の部分でいったん絞って、そのまま裾に広がるAラインか、そのままストンと落ちるIラインが多いです。
(オールインワンワンピースに向いている生地)
ジャンパースカートタイプは硬めのしっかりとした生地が向いています。
●チノクロス:
厚手で丈夫な生地で、立体的に仕上げることができます。
ミモレ丈のAラインやフレアが合いますが、Iラインも素敵です。
●デニム:
ジャンパースカートというと、まずデニムを想像する方も多いのではないでしょうか。
デニムボタンをあしらっても素敵ですね。
●コーデュロイ:
コーデュロイも冬のオールインワンワンピースに最適です。
Iラインのミディ丈、フレアのミモレ丈がおすすめです。
●チノクロス:
厚手で丈夫なチノクロスもオールインワンワンピースに向いています。
裾が広がるタイプはもちろん、I ラインやタイトなシルエットも合います。
●スウェット(裏毛):
オールインワンはニット地も向いています。
伸縮性があるので、Iラインで仕上げても良いですね。
エンパイアワンピース・カシュクールワンピース
(使用生地:Spring Garden・hana)エンパイアワンピースとは、胸下とスカート部分で切り替えがあるワンピースです。
カシュクールワンピースとは、胸元が着物のように打ち合わせになっているワンピースです。
ウエスト部分をリボンで結ぶラップスカートのようなタイプのものとエンパイアタイプのものがありますが、こども用のカシュクールワンピースはほとんどがエンパイアタイプです。
袖がついているタイプも多いです。
ミディ丈~ミモレ丈のAライン、フレアが合います。
(エンパイアワンピース・カシュクールワンピースに向いている生地)
エンパイアワンピースやカシュクールワンピースは、軽くて柔らかく、ドレープがきれいに出る生地が向いています。
●リネンツイル/リネンサージ:
キャミソールワンピースと同じく、ミディ丈やミモレ丈にし、下半身にボリュームを持たせると雰囲気よく仕上がります。
暑い時期に1枚で着るのにも、カットソーの上に重ね着するのにも向いています。
●ヘリンボーン:
ほどよい厚みと柔らかさ、落ち感のあるヘリンボーンも秋冬のエンパイアワンピースやカシュクールワンピース向きです。
●ビエラ:
薄手で起毛しており、柔らかい風合いのビエラも向いています。
コットンとリネンを織り合わせたコットンリネンビエラはnunocoto fabricでも販売している素材です。
●サマーウール:
サマーウールは丈夫でシワになりにくく、ドレープ性もあり、よそいき用に良いですよ。
●天竺(てんじく):
エンパイアワンピースやカシュクールワンピースはニット地も向いています。
普段着使いのワンピースに最適です。
◎nunocoto fabricでは、カシュクールワンピースの無料型紙を公開しています。
プリーツワンピース
(使用生地:大きな格子(ピンク×グレー))プリーツワンピースとは、胸元や腰部分、スカート部分などに布を折ってひだを作って布を寄せるプリーツで仕上げた仕上げたワンピースです。
市販のプリーツワンピースはプリーツ加工されたものを使っていることが多いです。
ギャザーワンピースに似ていますが、プリーツワンピースを手作りする場合は、少し張りのある生地を使う方が上手く仕上がります。
ギャザーもプリーツも、あしらう箇所によっていろいろなデザインを楽しめますが、基本はAラインかIライン、テントラインとなります。
ノースリーブ、袖つきともに向いています。
(プリーツワンピースに向いている生地)
プリーツワンピースには、張りのあるしっかりとした生地が向いています。
●タイプライター:
目が詰まって張りのあるタイプライターは、プリーツワンピースに向いています。日常着からお出かけ着まで合います。
ミディ丈~ミモレ丈がおすすめです。
●シャンブレー:
ヨコ糸に白糸(さらし糸)を使用したシャンブレーは、大きめのプリーツでカジュアルに仕立てると素敵です。
ショート丈~ミモレ丈がおすすめです。
●オックス:
平織りでほどよい厚みと光沢があるオックスも、プリーツワンピースに向いています。
オックス生地はnunocoto fabricでも販売している素材です。
●平織りリネン:
程よいはりと柔らかさのある平織りリネンはプリーツワンピースにしても素敵です。
上品な光沢があるので、日常着からお出かけ着まで合います。
●ツイード:
冬のプリーツワンワンピースに。
ショート丈やミディ丈がおすすめです。
ギャザーワンピース
ギャザーワンピースとは、胸元や腰部分、スカート部分などに布を寄せてギャザーで仕上げたワンピースです。
胸下で切り替えてある場合はギャザーエンパイアワンピースとなります。
シルエットはAラインかフレア、テントラインのふわっとした感じで、どんな丈でも合います。
ノースリーブ、袖つきともに向いています。
(ギャザーワンピースに向いている生地)
ギャザーワンピースには、柔らかくて薄めの生地が向いています。
●ローン:
とても軽い着心地で、ふわっと着ることができます。春~夏のエンパイアワンピースに向いています。丈はショート丈~ミディ丈がおすすめです。
●オックス:
薄手のオックスならばギャザーワンピースにも向いています。
●サッカー(しじら織り):
さらりとした肌触りが、夏のギャザーワンピースにぴったりの生地です。
●リップル:
リップルもサッカーと同じような生地で、夏にさらりと着れます。
●ダブルガーゼ:
柔らかくて肌触りの良いダブルガーゼは、夏の日常着としてのワンピースにぴったりです。
●ビエラ:
薄手で柔らかいビエラはギャザーワンピースに向いています。日常着からお出かけ着まで合います。
ミモレ丈~マキシ丈がおすすめです。
●リネンツイル・リネンサージ:
ビエラと同じく、綾織りで柔らかいリネンツイル・リネンサージもギャザーワンピースに仕立てると素敵です。
ティアード(段フリル)ワンピース
スカート部分が段状に切り替えられ、その切り替え部分をギャザーで仕上げてあるものをティアードスカートと言い、いわゆる段フリルです。
スカート部分がティアードスカートになっているワンピースをティアードワンピースと言います。
(ティアードワンピースに向いている生地)
ティアードワンピースに向いている生地は、基本的にはギャザーワンピースと同じですが、上半身部分とスカート部分で生地を切り替える場合は、上半身部分の生地をニット地にすると子どもが脱ぎ着しやすいです。
もちろん、スカート部分もニット地で作っても良いです。
●スウェット(裏毛):
スウェット生地の持つカジュアルさや動きやすさとティアードのかわいらしさの組み合わせは女の子にも人気の組み合わせです。
●天竺(てんじく):
春夏は天竺(てんじく)生地を使い、レギンスと合わせてチュニック感覚で着るのも良いですね。
シャツワンピース
シャツワンピースとは、シャツの裾が長くなったタイプのワンピースです。
裾までボタンがあるタイプのシャツワンピースだけでなく、衿があるだけのスキッパータイプのものや、ポロシャツタイプのものなどがあります。
袖つきタイプのものが多いです。
シルエットはI ラインとAライン、テントラインがおすすめで、ショート丈~ミモレ丈どれでも合います。
(シャツワンピースに向いている生地)
シャツワンピースには、薄手ではりのある生地が向いています。
●ブロード:
さらっとしていて光沢のあるブロードは、ボタンがあるタイプやスキッパータイプのシャツワンピースに向いています。
●オックス:
オックスシャツがあるように、シャツに向いてるオックスは、ボタンのあるシャツワンピースがおすすめです。
●ダンガリー:
ダンガリーのシャツワンピ―スは、オールシーズン使えるカジュアルなシャツワンピースとして、1枚は持っておきたいアイテムです。
●タイプライター:
目が詰まって張りのあるタイプライターは、こなれ感と上質感の両方を出すことができ、日常着からお出かけ着まで合います。
ボタンタイプとスキッパータイプの両方が合います。
●サッカー(しじら織り):
さらりとした肌触りが、夏にぴったりの生地です。
●ネル:
こちらもネルシャツがあるように、シャツに向いてるネルは、ボタンのある秋冬のシャツワンピースに最適です。
チュニックワンピース
(使用生地:inkdot(ブルー))チュニックワンピースとは、パンツと合わせて着るタイプのワンピースです。
大人服のチュニックワンピースはカットソーやシャツが長くなったようなタイプが多いですが、こども服の場合はウエストに絞りがないショート丈のワンピースにはレギンスを重ねてチュニックとして着ることが多いです。
胸元での切り替えがないタイプが向いており、シルエットはAライン、フレア、テントライン、Iライン、サックがおすすめです。
(チュニックワンピースに向いている生地)
ウエストに絞りがないショート丈のワンピースなので、キャミソールワンピース、ギャザーワンピースティアード(段フリル)ワンピースシャツワンピースを参考にしてください。
◎nunocoto fabricでは、カシュクールワンピースの無料型紙を公開しています。
今回は9種のデザインごとに分けましたが、キャミソールギャザーワンピースやカシュクールコートワンピースなどのように色々なデザインが合わさっているワンピースも多いです。
おすすめの生地はあくまで参考とし、作りたいもののイメージに合わせて、生地選びと服作りを楽しんでくださいね。