サッカーってどんな生地?生地の特徴を解説
クールビズで人気を集め、いまや夏の定番となった「サッカー」。軽くて涼しいサッカーは、衣料品を中心に子供から大人まで幅広く重宝されています。そこで今回は、サッカーの特徴と魅力をご紹介していきます。
サッカーとは?
サッカーとは、収縮率の違うタテ糸を組み合わせて平織りし、仕上げに縮ませて凹凸を出した生地です。素材には綿を使うことが多く、無地生地以外にも、ストライプ・チェックなどの柄生地も豊富に作られています。日本では「しじら織り」とも呼ばれ、この「しじら」が「縞状のシボ」という意味になります。サッカー(しじら織り)は、明治時代の着物に使わたのが始まりで、現在では主に夏用ウェアやパジャマなどに多く使われています。
サッカー生地の特徴
サッカーは通気性が良く、さらりと着れる軽い素材なので、夏の衣服に多く使われています。そこで今回は、なぜサッカーは涼しくて夏に向いているのかを特徴と合わせてご紹介していきます。
特徴1:通気性に優れている
サッカーは生地に凹凸があるので、通気性が良く、生地の中で暑い空気がこもりにくくなっています。また、肌に触れる表面積が少ないので、汗をかいてもベトつかず、暑い日でもさらりと気持ち良く着ることができます。
特徴2:軽い
サッカーは薄地でありながら、生地自体にボリュームがあるので、ジャケット・ボトムなどのアイテムも軽量にすることができます。また肌に触れる表面積が少ないことも、着ていて重さを感じにくい部分につながっています。
特徴3:放湿性に優れている
サッカーは通気性に優れているので、体から出る熱や湿気を外に放出してくれるのも特徴です。とくに、絹を使ったサッカーは、綿を使った生地よりも吸湿性・放湿性に優れています。
特徴4:シワになりにくい
サッカーは凹凸がある分、生地に伸縮性があり、シワになりにくい特徴を持っています。面倒なアイロンがけも不要なので、洗いざらしで気軽に使うことができます。
特徴5:「サッカー」と「リップル」の違い
サッカーに質感が似ており、同じような用途で使われる「リップル」という生地があります。通気性・軽さなどの特徴は似ていますが、この2つは作り方が異なります。サッカーは糸そのものの収縮率を活かして凹凸を作りますが、リップルは通常の織り物にアルカリ性溶液を使って凹凸を出す「リップル加工」を施した生地になります。生地の品質はサッカーの方が上ですが、リップルは凹凸柄の自由度が高く、値段も手頃になっています。どちらにもメリットがありますので、目的にあわせて生地を選ぶようにしましょう。
サッカー生地の取り扱い上の注意
サッカーは平織りの一種なので、基本的には自宅で洗う事が可能です。また普段の使用でも特別気にすることはありません。ただし、使用している素材・アイテムの形によっては取り扱い方法が異なるので、必ず品質表記を確認してから手入れするようにしましょう。
仕立てるのに向いているアイテム
サッカーは夏にこそ重宝する生地です。特に、汗をたくさんかく子供のアイテムにはぴったりの生地なので、今回は子供から大人まで使えるおすすめアイテムをご紹介していきます。
ワンピース・スカート
ふんわりとしたボリュームが魅力のサッカーは、シンプルな夏のワンピース・スカートも可愛く作ることができます。涼しくて肌触りがよく、気軽に洗えるのも夏服には大切なポイントです。
パジャマ
肌に触れる表面積が少ないサッカーは、寝苦しい夏のパジャマにはぴったりの生地です。子供はもちろん、大人の方にもぜひおすすめなので、機会があれば親子お揃いで作ってみてはいかがでしょうか。
帽子
軽くて通気性の良いサッカーは、子供の帽子にも最適の生地です。しわにもなりにくいので、洗濯で丸洗いした後も、アイロンなしで使うことが出来ます。男の子にはバケットハット、女の子にはチューリップハットなど、ハットタイプが作りやすいのでおすすめです。
甚平・浴衣
ちなみに当店のこども甚平キットに使用している生地は、オックス生地。布に予め型紙が印刷してあるので、とっても便利。オックス生地といっても、シーチングほどの薄手で、通気性がよいので夏でも着心地が良いのが特徴です。
また、コットンリネンの生地で仕立てるこども浴衣キットも販売しています。こちらも甚平同様、型紙が布に印刷してある便利なキット。製作時間が半分ですむ、優れもの!