風呂敷(ふろしき)の基本【使い道・結び方・包み方・マナー・ギフトラッピング】
風呂敷の使い道、結び方、包み方、マナーなど
風呂敷の基本についてご紹介します
風呂敷(ふろしき)をただの四角い布とあなどるなかれ。とっても便利で万能なんです。
四角い箱はもちろんのこと、スイカなどの丸いものや瓶など、いろいろな形のものを包めますよ。
風呂敷の使い道
風呂敷を包むためだけのものだと思っていたらもったいない!実はいろいろな使い道があります。
風呂敷の結び方
真結びとひとつ結びを覚えておけば、いろいろな包み方にアレンジすることができます。
真結び(まむすび)
2つの角を2回結ぶ、いわゆる固結びといわれる結び方です。
簡単には解けず、ほとんどの包み方で使います。
真結びの結び方
- まず、2つの角を交差させて重ねます。
- 巻き付けるように片方を後ろへくぐらせます。
- 先ほど上にした角(オレンジの角)をもう一度上になるよう重ねて、
- 先ほどと同じようにくぐらせて巻き付けます。
- 本体と角が同じ方向に来ていれば正しい真結びの完成です。
間違った真結び
一度交差した後、はじめと違う角を上にして結んでしまうと、角が縦にのびた結び方になります。
本体と角の向きも合っていません。
これだと結び目が緩みやすく、また硬くむすべてしまうとほどけにくくなります。
正しい真結びを覚えて、風呂敷を活用しましょう。
真結びのほどき方
真結びは簡単にほどけます。
- 角を逆方向へ思い切りひきます。
- 水平になったら、反対の角を引き抜きます。
- これでスポッと簡単にほどけます。
ひとつ結び
ひとつ結びは風呂敷の一つの角を単体でくるりとむすぶ結び方です。
- 角の布を細く持ったらくるりと輪をつくり、
- その穴に角をいれてしぼります。
風呂敷のサイズ
もともとは基本の巾(約34cm)を基準としてきまったサイズがありましたが、現代ではあまり気にしなくてOKです。
大きさの違うものをいくつか持っていると便利ですよ。
- 小サイズ:45~50cm程度
- 中サイズ:68~74cm程度
- 大サイズ:90~105cm程度
- 特大サイズ:128~230cm程度
風呂敷の包み方
基本の包み方から瓶の包み方、ギフト向きの包み方まで、10種類の包み方を紹介します。
基本の包み方
まずは覚えておきたい風呂敷の包み方3種類です。
平包み
結び目のない、一番格の高い包み方です。フォーマルな場や、目上の方への贈り物・お届け物に向いています。
結ばないので、柄が映える包み方です。
平包みの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に包むものを置きます。
- 奥を折り、柄の見え方や布の出方を確認して調整します。
- 手前を折り、端を包むものの下に折り入れます。
- 角の部分を整えながら左を折ります。
- 同様に右を折ります。
- 最後に奥を上にかけて、端を下に折り入れます。
風呂敷が大きくて左右の端がはみ出てしまう場合は、包むものの大きさに合わせて端を折りましょう。
お使い包み
左右を真結びした、お土産を包むときの基本的な包み方です。
いわゆるお弁当包みです。包みがほどけにくく、持ち運びしやすいのが特徴です。
お使い包みの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に包むものを置きます。
- 手前を折り、端を包むものの下に折り入れます。
- 奥を折ります。
- 端を下に折り入れます。
- 左右を持って真結びすれば完成です。
隠し包み
結び目を隠した、格の高い包み方です。
平包みと隠し包みの良いところどりなので、こちらも覚えておくと便利です。
隠し包みの包み方
いったんお使い包みをしたところからスタートです。- 奥の布を真結びの下から引き出します。
- そのまま上にかぶせ、端を下に折り入れたら完成です。
中身に合わせた包み方
包むものの形や重さに合わせて包む方法を紹介します。
四つ結び
2回真結びする包み方です。
重いものや高さのあるもの、正方形の箱に適しており、お重箱を包むときによく使われます。
ギフトラッピングにしても素敵ですよ。
四つ結びの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に包むものを置きます。
- 奥と手前の角を持って、しっかりと真結びします。
- 左右もぎゅっと真結びすれば完成です。
二つ結び
一方の対角線の端同士が届かないような、長細いものに適した包み方です。
お酒の箱などの長細い箱を包むときはもちろん、ヨガマットなどを包むのにも適しています。
四つ結びの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に包むものを置きます。
- 奥の角(★)を右下、手前の角(●)を左上に引っ張り合います。
- 手前(●)と左(〇)を真結びします。
- 奥(★)と右(☆)を真結びすれば完成です。
瓶の包み方
お呼ばれした時の手土産やギフトに、お酒などの瓶を持っていく時に便利な包み方です。
ワインボトルサイズは中サイズ、一升瓶は大サイズの風呂敷で包むのがおすすめです。
瓶包み(1本)
1本の瓶をしっかりと保護する包み方で、瓶の正面にくる真結びがポイントです。
ギフトラッピングにしても素敵ですよ。
瓶包み(1本)の包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に瓶を置いたら、向こう側にパタンと倒します。
- 手前を折ってかぶせ、端を瓶の下に入れます。
- 奥を折って上にかぶせます。
- 左右を手前で交差させます。
- 手を持ち替えてさらにぎゅっと交差させます。
- 反対側に向きを変えて、左右を真結びすれば完成です。
瓶包み(1本・持ち手つき)
1本の瓶を保護しつつ、上でわっかを作って持ち手にした包み方です。
瓶包み(1本・持ち手つき)の包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に瓶を置きます。
- 手前と奥の角をつかんで、くるりと一回結びます。
- 左右を手前で交差させます。
- 手を持ち替えてさらにぎゅっと交差させます。
- 反対側に向きを変えて、左右を真結びします。
- 最初に結んだ部分の先をくるくるとねじりあげ、先端を真結びしてわっかを作ったら完成です。
瓶包み(2本)
2本の瓶を保護する包み方です。
上で結んだ部分が持ち手にもなるので、持ち運びにも便利です。
瓶包み(2本)の包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央左右に瓶を置きます。瓶の底同士の間を3cmほどあけましょう。
- 手前を折って、瓶の上にかぶせます。
- 奥を折って上にかぶせます。
- そのまま瓶ごとくるくる巻きます。
- 先端の角が真上にくるように置きます。
- 先端を瓶の底ではさみ込むようにして、2本の瓶をよっこらしょと起こします。
- 真上でキュッと真結びすれば完成です。
ギフトラッピング用の包み方
そのまま贈るのに適した、華やかな包み方を紹介します。
リボン包み
角にリボンがくるように結んだ包み方です。平べったい箱ものに向いています。
包む時に箱を裏返しにするので、上下を逆にしてはいけないものには向いていません。
リボン包みの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、右上の辺中央から少し離したところに箱の角がくるように置きます。
- 離す距離は握りこぶし1つ分程度です。
- 箱を手前にパタンパタンと裏返しになるように1回転させます。
- 手前を折って上にかぶせます。
- 左を折ってかぶせます。
- 箱ごと奥にパタンパタンと返して、箱が表になっている状態にします。
- 箱の角ぎりぎりのところで、右上の辺を折ってかぶせます。
- 折った辺の両端を真結びすれば完成です。
花包み
2回真結びする包み方です。
結ぶところで花を作った華やかな包み方です。
四角いものだけでなく、丸いものも包むことができます。
花包みの包み方
- 風呂敷の角が上下左右にくるように裏返しで置き、中央に包むものを置きます。
- 手前と奥の角を上で合わせます。
- 根元部分をキュッとつかみます。
- 根元のところで左右の布を後ろで交差させ、くるりと正面に回したら真結びします。
- 上でまとめていた布を左右に開きます。
- 片側を、角から5cm程度のところが中央にくるように折ります。
- 指やペンの後ろなどを使って、中心の穴にグッと入れていきます。
- 反対側も同様に入れこみ、全体を整えたら完成です。
風呂敷を使う時のマナー
ホームパーティーにお呼ばれした時や、お正月の挨拶時のお年賀など、手土産や贈り物を持って行くのに風呂敷を使う時のマナーをまとめました。
包み方
平包みが一番格が高い包み方で、隠し包み、お使い包み、四つ結びも手土産に向いている包み方です。
風呂敷の色
慶事には暖色、弔辞には寒色が用いられ、紫はどちらのシーンでも使うことができます。
これは、ご祝儀やお香典を包むふくさにおいても同じです。
贈り物の渡し方
基本的な考え方として、風呂敷は汚れや衝撃から保護するためのものです。
そのため、包んだまま渡すのではなく、包みを解いて風呂敷をたたみ、贈り物を回転させ、相手の方に対して正面を向くようにして差し出しましょう。
風呂敷をギフトラッピングする場合
正式な場では避けた方が良いですが、風呂敷でラッピングして渡すのもおすすめです。
エコですし、喜んでいただけますよ♪
風呂敷ラッピングしたものを持ち運ぶ場合は、そのまま持ち運ぶのではなく、紙袋などに入れて持ち運びましょう。
ギフトラッピング向きの包み方
リボン包み、花包みはもちろんのこと、お使い包み、四つ結び、二つ結びもラッピングに向いている包み方です。
お酒などのボトルを贈る時は、風呂敷で瓶包みしたものをラッピングとするのも素敵ですね。
風呂敷で縫わないバッグを作ろう!
風呂敷をエコバッグやトートバッグ、リュックに大変身させる包み方は『風呂敷(ふろしき)でアレンジ! ~結び方次第で自由に使える縫わないバッグ~ 』で紹介しています。
風呂敷を作ってみよう!
好きな柄や大きさで風呂敷を手作りするのもおすすめです。
風呂敷の作り方
好きな生地を見つけたら、布端の始末をしましょう。
布端の始末は3通り。三つ折りしてステッチ、または三つ折りしてからジグザグミシン、ロックミシンで巻きロックがあります。
贈り物に使う場合は、三つ折り仕上げがおすすめです。
表からはこんな感じです。
縫い方は4辺を縫うだけ。
細い三つ折りや角の縫い方のポイントなどは、『大判スカーフの作り方』をご参照くださいね。
また、三つ巻押さえがあれば簡単に細い三つ折り仕上げをすることができます。
三つ巻押さえの詳しい使い方は、『三つ巻押さえの使い方・コツ』をご参照下さい。
風呂敷の素材
nunocoto fabricでは、6種類の生地素材が選べます。
風呂敷にするならおすすめは3種類。
- 薄くありながら耐久性もあるローン。たためばコンパクトなので日常の持ち運びにも向いてます。
- しなやかさのあるコットンリネンビエラ。結びやすくて光沢もあり、ギフトラッピングにもおすすめです。
- 綿100%のオックス。安心の厚みで使いやすく、ハンカチとしても使えます。
今回使用した生地
風呂敷にするならこれ! スタッフの推し柄を紹介
最後にもう少しだけ…。
今回風呂敷の使い方をご紹介するにあたり、nunocoto fabricスタッフに推し柄教えて~と声を掛けたら…出てくる出てくる!止まらないほど出てきました笑。
ぜんぶは紹介できないのでスタッフ人気の推し柄を少し紹介させてくださいね。
ご参考になれば幸いです。
dokudami
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しろくさく
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さんごじゅ
|
ビスケット
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あおいとりとあかいみ
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もんきちょう
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情熱(レッド)
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ズッキーニ
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nunocoto fabricでは、すべての生地を注文ごとに6種類の生地にプリントしています。
だから、まずは好きな柄を見つける!
それから、使いたい素材を選択してご注文くださいね。
(※一部、特定の生地にプリントできないデザインもあります)