ノーカラーベストの作り方【ホームソーイング型紙シリーズNo.40】

こちらは【ホームソーイング型紙シリーズ】No.40_ノーカラーベスト型紙を使用した作り方ページです。
このレシピでは、下記のノーカラーベストの型紙を使用した作り方を紹介しています。季節の変わり目に重宝してくれる、コーディネートのアクセントにもなるさっと羽織れるベスト(ジレ)です。
型紙はこちらからご購入くださいね。

※本型紙および作り方を使用して制作した商用利用を目的とした販売、およびコンクール等応募作品として出品することはご遠慮ください。
ノーカラーベスト 仕上がりサイズ
フリーサイズ(1サイズ) | |
---|---|
着丈 | 約60cm |
肩幅 | 約15cm |
身幅 | 約56cm |
裾幅 | 約63cm |
ノーカラーベストの材料
【布の用尺】1.4m(布幅110cmの場合)
型紙 | 【ホームソーイング型紙シリーズ】No.40_ノーカラーベスト |
表生地 | 1.4m(布幅110cmの場合) |
裏生地 | 1.4m(布幅90cmの場合) |
ボタン | 直径1.5cmを2個 |
※表生地は、リネンツイル・コットンツイル・リネンウール・ツイード・コーデュロイなどの中厚手~厚手生地がおすすめ。裏生地は、シーチング、ローン、キュプラなど。
ノーカラーベスト サンプルで使用した生地
表地には市販のリネンウール生地を使いました。薄地ですが軽くて暖かい生地です。裏地はnunocoto fabricの綿ローン生地。どちらも通常のミシン針で縫えます。
裏地に使用したデザインはこちら
ノーカラーベスト 布の裁ち方図
下記の裁ち方図を参考に、布を裁断してくださいね。 ※平置きで採寸

裁断のポイント
後ろ身頃、は必ず「わ」で取るようにします。布目線を合わせてから裁断しましょう。
前身頃は、左右対称に1枚ずつとります。
合印の写し方や、型紙と布の裁断の仕方、型紙を扱うときのポイントなどは、ホームソーイング型紙シリーズの型紙の使い方(記号の読み方・裁断の仕方)でご確認くださいね。
縫い方のポイント
・ぬいしろは(指定の無い限り)1cmです。切り取った布端から1cm内側を縫います
・縫いはじめと縫いおわりは返し縫いをしましょう
・きれいな仕上げのためには、こまめにアイロンをかけるのがポイントです
ノーカラーベストの作り方
ここからは、ノーカラーベストの作り方を詳しく解説していきます。 下記の手順で縫い進めてみてくださいね。
1.布を裁断する
表生地は、リネンツイル・コットンツイル・リネンウール・ツイード・コーデュロイなどの中厚手~厚手生地がおすすめです。
※慣れないうちは、柄合わせの必要がない無地生地や総柄・または小さな柄がよいでしょう。
前身頃は、左右対称に各1枚ずつ裁断します。後ろ身頃は「わ」でとります。
生地の(オモテ)と(ウラ)が分かりづらい生地は、裁断するときに「目印」をつけておきましょう。
今回は、生地のオモテ面にマスキングテープを貼って目印としていきます。
2.ポケットを付ける準備
前身頃とポケット口布に、目打ちなどを使ってポケット付け位置を写します。この工程は「オモテ」と「ウラ」に気を付けて、慎重に進めましょう。
ポケット口布は、生地の真ん中に12cmのガイド線を引きます。
前身頃のポケット付け位置に、裏から接着芯を貼ります。
ポケット付け位置が接着芯の中央にくるように置きましょう。
3.ポケットを付ける
前身頃とポケット口布を、下の写真のように重ねて置きます。
ポケット付け位置がズレないよう、まち針などを使って置く位置を決めましょう。
ポケット付け位置の回りを、ぐるりと縫います。
ポケット口の端は印より1mmほど外側、そして鋭角に縫うと表に返した時に布がつってしまうので、一針だけ真横に縫うとよいでしょう。
縫えたら、ポケット口に切り込みを入れます。
縫い目を切らないよう、端にまち針を打つと安心です。
切り込みを入れた穴から、ポケット口布を裏返し、アイロンで整えます。
ポケット口の周りに、ぬいしろ2~3mmでステッチをかけます。
裏から見ると、こんな風になっています。
これで、ポケット口が縫えました。
つづいて、袋布を付けてポケットを完成させていきます。
下の写真のように、ポケット口布と袋布①を中表に重ね、ぬいしろ1cmで縫い合わせます。
縫えたら広げ、アイロンをかけます。
ぬいしろは、ポケット口布側に倒しましょう。
そこへ、袋布②を中表に重ねます。
袋布②の周囲を、布端から1cm・8mmと2重に縫います。(ダブルステッチ)
こうすることで、ポケットの補強になります。
※身頃本体を一緒に縫わないように気を付けてくださいね。
最後に、前身頃の表側からポケット口の上のみステッチに重ねて縫います。
このステッチで袋布が落ち着くので、ポケットの仕上げにひと手間掛けましょう。
もう片方のポケットも同じように付けます。
これで、ポケットが完成です!
4.表布と裏布を合わせる
前身頃と後身頃を、中表になるように重ね合わせます。
肩をそろえて、ぬいしろ1.5cmで縫い合わせましょう。
裏布も、同じように肩を縫い合わせましょう。
表布と裏布を、中表に重ねて置きます。
まち針を、こまめに打ちましょう。
下の写真を参考に、印の場所をぬいしろ1cmで縫います。
※ぐるっと一周縫うわけではないので、注意してくださいね。
ミシン線を切らないように、カーブに切り込みを入れましょう。
縫った部分のぬいしろを、アイロンで裏地側へ倒し折りグセを付けます。
場所によって折りグセの幅が違うので、注意してくださいね。 カーブにアイロンをかける場合、カーブ用のアイロン定規が便利です。市販品もあります。
脇から、表に返します。
表に返すと、今はこんな状態です。
あとは、脇だけですね! Point①
角は、目打ちできれいに出しましょう。
Point②
表に返したら、裏布を1~2mmひかえ、アイロンで整えましょう。
Point③
前身頃・後身頃ともに、裾にキセを掛けます。
「キセを掛ける」とは?
「キセ」とは、「ゆとり分」のこと。
一般的に、ジャケットなどの裏地にはキュプラの様な肌触りやすべりが良い素材が向いています。
こういった生地はストレッチ効果がなく、ほとんど伸びないので、余裕がないと突っ張って着心地が悪くなってしまいます。
そこで、縫い目をきっちり折らず、縫い目が表から見えないよう5mm程度深く余分に折り、生地にゆとりをもたせます。こうすることで、動いた時にも突っ張りにくく着心地がよくなるんです。
5.脇を縫って本体を仕上げる
片方ずつ、脇を縫っていきます。
まず、表布だけを2枚一緒にクリップで留めておきましょう。
反対側の脇から手を入れ、表布2枚だけをつかんでひっくり返します。
表布同士・裏布同士を合わせ、クリップで留めましょう。
※この時、縫い目同士をぴったり合わせるようにしましょう。
ぬいしろ1cmで、一周ぐるりと縫いましょう。
ここの流れは動画も参考にしてくださいね。


もう片方の脇を縫っていきます。
先ほどと同じように、表布だけを2枚一緒に留めます。
今度は、クリップ留めした側の後見頃の脇から手を入れ、ひっくり返します。
表布同士・裏布同士を合わせ、ぬいしろ1cmで縫いましょう。縫い目同士をぴったり合わせるのを、忘れずに。
また、裏地側に返し口を残しておきます。
返し口から表に返したら、かたちを整えましょう。
脇の返し口を、まつり縫いで縫い閉じます。
これで、ベスト本体の完成です。
6.ボタンを付ける
右身頃のボタンホールの位置を型紙で確認します。
ボタンホールの縫い方は、お手持ちのミシンでご確認くださいね。また、ボタンホールの穴のあけ方は、失敗しない!ボタンホールの位置とあけ方で詳しく解説していますので、ご参照ください。
手縫いでボタンを縫い付けます。
7.ノーカラーベストが完成
これで完成です。1サイズなので作りやすいですね。
いつもの着こなしにプラスワン、するだけで、こなれたおしゃれ感を身にまとえるアイテムです。
年齢を問わず、どなたでも着こなしていただけますよ。
ノーカラーベストのサンプル使用生地(裏地)はこちら
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