いろいろな生地の表裏の見分け方【平織り・綾織り・起毛・ニット地】
生地の表裏はどうやって見分けるの?
耳の針穴、織り方や編み方別に見分ける方法をまとめました
耳の針穴で見分ける
無地の生地は表裏がわからず、迷ってしまうことが多いですよね。
そんな時は、生地の耳にある針穴の凹凸で見分けることができます。
ですが、生地の表から針を刺すこともあるので必ずしも針穴が凸の方が表だとは限りません。また、耳部分をカットしてしまっている場合は針穴がないので見分けることができません。
表裏がわからない場合は好きな面を使って良いのですが、織り方や編み方によっては表裏がわかりやすい場合もあります。以下にそれぞれの生地ごとの見分け方を紹介するので参考にしてくださいね。
柄のある生地
柄のある生地は表裏がわかりやすいですが、プリント方法によってはわかりにくい生地もあります。
プリント生地
デジタルプリントの生地は表面のみにインクがのっているので、絵柄がはっきりと濃く出ている方が表、薄い方が裏になります。
捺染プリント生地
捺染の生地は1色ずつしっかりと色を入れて染めていくため、両面とも絵柄がはっきりと濃く出ていることが多いです。
もし耳があれば、針穴もしくは耳に書いてある文字の向きが正しい方が表、反転している方が裏となります。
耳がない場合は、より絵柄がはっきりしている方を表としましょう。
平織りの生地
無地の平織り生地
無地の平織り生地は最も表裏がわかりにくいです。表裏がないと言ってしまっても良いです。
しいて言えば、リネンやウールの場合は光沢がある方を表としますが、絶対にこちらが表!というものはないので、お好きな方を表としてください。
パーツがいくつかに分かれたものを作る場合は、同じ面を使うようにしてくださいね。
先染め柄生地
先に染められている糸で織ってあるチェックやストライプの生地があります。
平織りの先染め生地は両面同じように見えます。
もし柄の規則性に違いがあるようなら規則的な面を表としますが、違いがないようならどちらが表でも良いです。
ダブルガーゼ生地
平織りのガーゼ地を2枚重ねた生地です。目が整っている方を表としますが、両面に柄があるリバーシブルタイプのダブルガーゼはお好きな面を表として下さい。
綾織りの生地
綾織りの生地は、斜めの線が左上がりの方が表、右上がりの方が裏であることが一般的です。
コットンツイル
当店で販売しているコットンツイルは左上がりが表、右上がりが裏になります。
また、表の方が光沢があって斜めの線がはっきりと出ています。
デニム
デニムも左上がりの方が表、右上がりの方が裏であることが一般的ですが、もっと簡単な見分け方があります。
濃い色の方が表、白っぽい方が裏です。
デニムは藍色のタテ糸と白いヨコ糸で織られており、裏面にはヨコ糸が多く現れるため、白っぽい方が裏になるんです。
ダンガリーの場合はタテ糸に白い糸を使うため、白っぽい方が表となります。
起毛生地
起毛素材は耳の針穴の凹凸がわかりにくいことが多く、表裏が見分けにくいです。どちらの面も差がない場合は、お好きな面を表として下さい。
ネル生地
生地の布面に起毛加工が施された平織物または綾織物で、コットンでできたものを「ネル」と言い、ウールでできたものを「フランネル」と言います。
綾織りの場合は斜め線が左上がりの方を表としますが、平織りの場合はわかりにくいです。
片面起毛の場合は起毛している面を表としますが、両面起毛の場合はお好きな方を表としてください。
フランネル(フラノ)生地
フランネルの一種であるフラノも平織と綾織があります。
見分け方はネル生地の場合と同じで、起毛している方が表です。
コーデュロイ生地
コットンを横ビロード織りしたパイル織物の一つで、パイルを切って毛羽立たせた畝(うね)が縦方向に走る生地です。
畝がある方が表、ない方が裏です。
フリース生地
ポリエステルの糸で編んだ生地の表面を起毛して、目が見えないくらい密に毛羽立たせた生地です。
毛羽立ちが密で整っている方が表ですが、布端で見分けることもできて、内側にむけてくるんと丸くなっているほうが表です。
メルトン生地
ウールの太い糸を経緯に使って織ったものを圧縮加工し、布面のけばをカットしてブラシかけをした生地です。
毛羽立ちが密で整っている方が表ですが、差がない場合はどちらを表としても良いです。
ジャガード織り
平織り・綾織り・朱子織りなどの織り方を組み合わせて、凹凸の柄が浮き出るように織られた生地です。表と裏で違った見え方になりますが、お好きな面を表として下さい。
ふくれジャガード織り
表面に柄が浮き上がった部分がふくれているように見える織られた生地です。
ふくれジャガード織は、ふくれている方が表となります。
ニット
ニットは表裏で編み方が同じものと違うものがあります。編み方が同じものは、どちらを表にしても良いですよ。
天竺ニット
平編みのニット地です。たて方向の筋が見えるのが表、やや粗い方が裏です。
フライス
表・裏ともに1目ゴム編みのニット地なので、どちらを表にしても良いです。
スムース(両面編み)
両面編んで裏面を合わせ、両面とも表目なので、どちらを表にしても良いです。
接結ニット
2枚のニット地を接結糸で絡み合わせてくっつけた生地です。
表裏が違う模様でリバーシブルになっているものはどちらを表にしても良いです。片面に柄や編み模様があり、もう片面が無地の場合は、柄や模様がある方を表としましょう。
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