針と糸の選び方(手縫い)
種類も多く、迷ってしまいますよね。
こちらでは、手縫いの場合の針と糸の選び方のコツを紹介します。
手縫い針の種類と特徴
手縫い針の種類には、大きく分けて2種類あります。
洋裁用のメリケン針と、和裁用の和針です。
字の通り、洋裁をするときに使いやすいように作られたものがメリケン針。
和裁の時に使用される針が和針です。
メリケン針は、「長針」と「短針」があり、長さも太さによって号数が付けられています。
1号~12号までの数字で、数字の小さい方が長く太い針です。
和針の場合は「四ノ三」とか「四ノ五」という表記があり、前の数字が針の太さを、後の数字が針の長さを表します。
厚地には太い針を、薄地には細い針を使うのが基本です。
長い針が良いか短い針が良いかは用途や使う人によってそれぞれ。使う人の手の大きさになじむ、縫いやすい長さを選びましょう。
針の種類や太さ長さなど、たくさんの選択肢がありますが、一番大切なのは自分の手にしっくりくる針を選ぶことです。
たくさんあって迷う!という場合は、「長く太い針」と「短く細い針」の基本の2種類を買いそろえましょう。
少し厚みがある生地でも比較的ラクに縫い勧められるのが、長く太さのある針です。
和針なら三ノ五(がすくけ)、三ノ四。メリケン針なら6~7号長針など
これまで短い針で一生懸命チクチク縫っていた方は、長い針に変えただけで驚くほど作業スピードが上がることにおどろくはずです。
太さもあれば、穴も大きいので、糸通しも少しラクですよね。ボタン付けや穴の補修などといった、日常的なお裁縫レベルなら、こちらの針が1本あれば安心です。
それでも、短く細い針もあるとやっぱり便利です。
和針なら四ノ一、四ノニ。メリケン針なら9号短針など。
薄手の生地は細い針でないと針穴が目立ちますし、ワッペンの縫い付けやバイアステープの始末などは細い針が適しています。
短い方が、細かいカーブなども縫いやすく、指の間隔に近いので、こちらの方が好み、という方は結構多いんです。
手縫い糸の種類と特徴
手縫いをするときは、針と同様、手縫い専用の糸を使いましょう。
専用といっても、難しいことではありません。
小学校や中学校の家庭科の授業、またはお母さんのお裁縫箱の中で見たり、誰でも一度は手にしたことがあるのではないでしょうか。 手芸屋さんにもだーっと並ぶ、平たい糸巻きのものがそうです。
太さは、細口、太口、普通地用、厚地用などメーカーによって書き方は様々ですが
「気軽に手縫いを楽しむ」のであれば、細口もしくは普通地用で十分です。
これがあれば大概のものは縫うことができますよ。1つ持っておくと便利です。
ミシン用の糸と手縫い糸では、糸のより方が違います。そのため、ミシン用の糸で手縫いをするとからみやすくなってしまいます。
その度にほどくのも大変ですので、手縫いの時は手縫い用の糸を用意しましょう。
糸の色の選び方
糸の色に決まりはありません。
縫い目を目立たせたくないのか、あえて目立たせるのかで選びます。
一般に言われているのは、布の色が濃い場合は布よりやや暗めの色を
布の色がうすい場合は、布よりやや明るめの色をえらぶのが基本です。これならば、縫ったときに目立ちにくいので仕上がりがぐんときれいになります。
どちらにしても、糸を選ぶには生地に合わせてみるのが一番わかりやすいですよ。
できるだけ、糸を買うときは、使う予定の生地を手元に置いてみることをおすすめすます。
とは言え、まず1つ、というならば、やはり合わせやすい生成り色でしょうか。
生成りの手縫い糸は持っていて損はありません。
刺繍針・刺繍糸について
ちょっと応用編ですが、手縫いの針と糸には、それぞれ刺繍針と刺繍糸というものもあります。
これは、文字通り刺繍をするときに使用する針と糸です。刺繍は糸を1本どり~6本どりで縫うので、穴のサイズもさまざまです。
細かな部分の縫うときは1本どりで繊細な刺繍をするため、縫い穴が小さくなるよう、針自体も針穴もごく細いものとなります。
逆に、針穴の大きな刺繍針は、太目の糸を使ったステッチで縫い目をアクセント的に目立たせたいときにも使えます。
手縫いをもっと楽しみましょう
手縫いには、ミシンとは違った魅力があります。
専用の針と糸を使いこなして仕上がりにも自信を持てるようになると、もっと手縫いが楽しくなりますね。