ヘリンボーンってどんな生地?生地の特徴を解説
織柄の中でも、とくに人気の高い「ヘリンボーン」。カジュアルからフォーマルまで、幅広く使えるヘリンボーンは、見た目だけではなく、機能性にも優れた生地になっています。そこで今回は、ヘリンボーンの特徴と魅力についてご紹介していきます。
ヘリンボーンとは?
ヘリンボーンの特徴
-特徴1:高級感がある
-特徴2:適度な厚みがある
-特徴3:シワになりにくい
-特徴4:耐久性に優れている(右綾の特徴)
-特徴5:柔軟性がある(左綾の特徴)
ヘリンボーンの取り扱い上の注意
仕立てるのに向いているアイテム
ヘリンボーンのお手入れの仕方
ヘリンボーンとは?
ヘリンボーンとは、模様の名称のことで、見た目が開いた魚の骨に似ていることから「ニシンの骨(Herring bone)」と呼ばれています。ヘリンボーン模様の作り方には、いくつかの種類がありますが、織物では「右上がりの綾織り(右綾)」と「左上がりの綾織り(左綾)」を交互に組み合わせた「V字型」が主流です。そのため、右綾の丈夫さと、左綾の柔らかさの両方を兼ね備えているのが特徴です。天然繊維から合成繊維まで、さまざまな素材のヘリンボーンがありますが、その中でもウールを使った生地が有名で、秋冬の衣料品に使われることが多い生地になっています。
ヘリンボーンの特徴
ヘリンボーンの基本的な特徴は、綾織りと同じです。ただし、右綾と左綾両方の特徴を兼ね備えているのが、ヘリンボーンの大きな魅力です。そこで今回は、ヘリンボーンが生み出す特徴についてご紹介していきます。
特徴1:高級感がある
ヘリンボーンには、綾織り特有の上品な光沢があり、見た目にも高級感があります。そのため、シャツ・スーツなどのフォーマルアイテムの生地として、高い人気があります。
特徴2:適度な厚みがある
ヘリンボーンは綾織り生地なので、平織り生地に比べて適度な厚みがあります。強度の高さはもちろん、縫製がしやすく、裏地無しでいろいろなアイテムが作れるのも、ヘリンボーンの魅力のひとつです。
特徴3:シワになりにくい
ヘリンボーンは、シワになりにくい特徴を持っています。また、回復力も高いので、ウールなどのアイロンが難しいアイテムも、霧吹きやスチームである程度きれいに直すことが出来ます。
特徴4:耐久性に優れている(右綾の特徴)
ヘリンボーンは、右綾の特徴である丈夫さに優れた生地になっています。また、右綾と左綾を交互に組み合わせることで、洗濯などによる変形が起きにくいのも特徴です。
特徴5:柔軟性がある(左綾の特徴)
ヘリンボーンは、左綾の特徴である柔軟性も兼ね備えた生地になっています。そのため、厚い生地でも着やすく、使っていくほどに身体に馴染んでいくのも、ヘリンボーンの魅力です。
ヘリンボーンの取り扱い上の注意
ヘリンボーンには、コットン、リネン、ウールなどいろいろな素材の生地があります。コットンであれば日焼け、リネンであれば縮み、ウールであれば虫食いなど、素材によって注意点が異なるので、かならず品質表記を確認してから手入れするようにしましょう。また、綾織りは摩擦に弱い生地なので、洗濯する際は手洗いか、洗濯ネットを使用するようにしましょう。
仕立てるのに向いているアイテム
秋冬のイメージが強いヘリンボーンですが、素材を選べばオールシーズンで使うことが出来ます。また、衣服だけではなく、小物にもおすすめの生地なので、ぜひソーイングの参考にしてみてください。
ワンピース・スカート
普段使いのカジュアルなアイテムはもちろん、パーティーや入園式で使える子供用のセミフォーマルなアイテムにも、ヘリンボーンはおすすめです。シンプルなデザインでも、高級感があるアイテムを作ることが出来ます。
ポーチ
ヘリンボーンは耐久性に優れた生地なので、化粧ポーチ・おむつ入れなどのポーチ類にもぴったりの生地です。他にも、ペンケースやティッシュケースなど、裏地無しで簡単に作れるアイテムは、ちょっとしたギフトにもおすすめです。
ベビースタイ
ヘリンボーンは、ベビースタイにもよく使われる生地のひとつです。素材には、手入れがしやすく、肌触りが良いコットンガーゼがおすすめです。
ブックカバー・手帳カバー
丈夫で厚みのあるヘリンボーンは、ブックカバーや母子手帳カバーとしても使いやすい生地です。縫製箇所が少なく、余り布で簡単に作れるので、ソーイング初心者にもおすすめです。
ヘリンボーンのお手入れの仕方
ヘリンボーンは、基本的に丈夫な織物ですが、素材によって水洗いが出来る生地と、ドライクリーニングのみの生地に分かれます。とくにリネン、ウールを使ったアイテムの手入れには注意が必要なので、かならず品質表記を確認するようにしましょう。また、水洗いができる生地の場合でも、摩擦による劣化を防ぐために、手洗いするか洗濯ネットに入れて洗うようにしましょう。
使い込むほどに馴染んでいくヘリンボーンは、ひとつのアイテムを長く愛用したい方にはぴったりの生地です。衣料品はもちろん、カーテンやラグなどのインテリアにも使えるので、ぜひ生地選びの参考にしてみてください。