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麻(リネン)ってどんな生地?生地の特徴を解説

麻(リネン)ってどんな生地?生地の特徴を解説

今や人々の生活に欠かせない存在のリネン。人類がリネンを使い始めて約1万年と言われていますが、長く愛され続けるにはちゃんとした理由があります。そこで今回はリネンの「知られざる魅力」と「特徴」をご紹介します。

麻(リネン)とは?

まずはじめに「麻」と言ってもたくさんの種類があるのをご存知でしょうか。亜麻(アマ)・苧麻(チョマ:ラミー)・黄麻(コウマ:ジュート)・サイザル麻・マニラ麻など多くの種類がある中で、主に衣類用として使われているのは亜麻と苧麻の2種類になります。そして今回ご紹介するリネンは、亜麻を製品化した名称になります。そこでまずは亜麻の説明からしていきましょう。

「西洋の麻」とも言われる亜麻は比較的寒い地方で栽培される一年草の植物で、茎部分の繊維がリネンの原料となります。主要産地はフランス北部・ベルギー・東欧諸国・中国ですが、その中でも「アイリッシュリネン」「フレンチリネン」といったヨーロッパ発祥のリネンは品質が良く、世界中の人々から高い支持を得続けています。

麻(リネン)の特徴

夏のイメージが強いリネンですが、単に涼しい素材というだけではなく、他にもいろいろな特徴を兼ね備えています。今回はその中でも特に大切な5つの特徴をご紹介します。

特徴1.優れた吸湿性と撥水性

リネンはコットンに比べ約4倍の吸湿性がある為、水分や汗を素早く吸い取り暑い夏でもサラっと気持ち良く着る事ができます。また吸い取った水分をすぐに発散してくれるので、カビや雑菌の繁殖を防ぎ、嫌なニオイも抑制してくれます。

特徴2.丈夫で長持ち

リネンは天然繊維の中で最も強靭な素材と言われており、衣料品以外にも幅広く使用する事が出来ます。また水に濡れると強度が増すという特性を持っているので、生地に負荷が掛かりがちな洗濯も収縮さえ気を付ければ気兼ねなく行う事ができます。

特徴3.汚れが落ちやすい

リネンは洗濯に強いだけではなく、汚れが落ちやすいのも特徴の一つです。衣料品以外にシーツ・タオルなどに使われているのも、洗いやすく清潔に保ちやすいという特性を活かしているからです。また洗うごとに柔らかさが増し、より肌馴染みの良い風合いになっていくのも大きな魅力です。

特徴4.幅広いシーズンで活躍

リネンは繊維の内側に空気を含んでいる為、体温で温まった空気を体の周りに留まらせる天然のサーモスタットのような役割を果たしてくれます。化学繊維のように一方的に熱を作ったり冷感性を強めるのではなく、その時に体が必要としている効果を自然的に作り出してくれるので、室内外でストレスなく使用する事ができます。

特徴5.混紡性に優れている

リネンは異素材と混紡する事によって、お互いの良い点を共有しながら悪い点を補い合う事ができる素材です。代表的な混紡素材としては「リネン×コットン」があります。麻はチクチクするというイメージの方が多くいますが、本来リネンは肌着や寝具に使われるほど滑らかな素材です。そこにコットンを混紡すると柔からさが増し、ふんわりとした肌馴染みの良い風合いになります。また、染まりにくく色落ちしやすいリネンのデメリットを染色堅牢度が高いコットンが補う事で洗濯による色の劣化を防ぎ、より扱いやすい生地になります。他にも秋冬に重宝する「リネン×ウール」、ストレッチ性に富んだ「リネン×ポリエステル」などたくさんの種類があり、衣料品を中心に多くの支持を得ています。

麻(リネン)取り扱い上の注意

リネンは他の繊維に比べ伸度が低い素材です。一度変形すると元に戻りにくくシワにもなりやすいので、引っ張るなどの強い力を与えないよう注意しましょう。またリネンは染色堅牢度が低い為、着用時の汗・摩擦での色落ち、洗濯時の色移りが起きる場合があります。特に濃淡色で染められたリネンはある程度色が安定するまでは、薄い色の衣類との着合わせや他の洗濯物との同時洗いは控えましょう。

仕立てるのに向いているアイテム

リネンの歴史を築き上げてきたヨーロッパにおいては「リネン文化」という言葉があるほど、様々な用途で重宝されてきました。一部ですがリネンの特徴を活かす事ができるアイテムをご紹介します。

洋服

風合いを活かしたファッション衣服から、吸湿性・撥水性に富んだパジャマまで幅広くオススメです。

寝具(シーツ、枕カバーなど)

さらりとした肌触りと速乾性で、1年通して気持ちよく使えます。

キッチン用品

丈夫で汚れも落ちやすい為、エプロン・ランチョンマット・お弁当の包み布にも最適です。

カーテン

夏は吸湿効果と通気性で涼しく、冬は部屋の熱を外へ逃がさない効果が得られます。

麻(リネン)のお手入れの仕方

非常に丈夫な素材のリネンですが、年月を重ねると共に生地への負担は蓄積されていきます。その中でも一番重要なのは洗濯方法です。少し気を付けるだけでも長持ち具合が大きく変わりますので、是非参考にしてみてください。

まずは洗剤です。強力な洗浄力があるものは生地を傷める原因になりますので、中性もしくは弱アルカリ性の洗剤を使用してください。また洗濯機を使用する際はネットに入れた方が安心です。

次に脱水です。通常の洗濯コースはしっかり脱水されるよう設定されている為、変形したりシワになる可能性があります。ソフト洗いコースなどで短めに脱水して、早めに自然乾燥するのがオススメです。また乾燥機は縮みの原因となりますので、絶対に使用しないようにしましょう。

最後に干し方です。リネンは直接日光を当て続けると紫外線による色落ちや黄ばみが発生する場合があります。乾かす際は天気の良い日に生地を裏返した平置きの陰干しで、極力日光に当たらないように心がけてください。

「良いものを長く大切に使いたい」そんな人にこそリネンはぴったりの素材です。リネンが好きな人にも今までは苦手だった人にも、何か一つでも活かせる事があれば私も嬉しいです。是非、身近に「リネンのある生活」を楽しんでみてください。 

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