【ハンドメイド暮らし】クリエイターのお仕事ファイル~maroさん~
ハンドメイドをはじめた人なら一度は夢見る、ハンドメイド作家デビュー。
今では、ハンドメイド作家さん専用の販売サイトも増え、ひと昔前よりも手の届きやすい存在になりました。
そこで、nunocoto fabricでは、実際にヒット作やユニークな作品を生み出し、活躍されているハンドメイド作家さんにお話を伺い、リアルな暮らしを皆さんにお届けすることにしました。
nunocoto fabricで取り扱う布や、型紙を使って作った作品は、販売してよいものばかりです。この連載を通して、もう一歩、ハンドメイド作家デビューを目指す方のお役に立てたらと思います。
第2回目は、
かぎ針編みのヘアアクセサリーをメインに販売しているmaroさん。
岡山県で、ご主人、4歳の娘さんと3人で暮らしています。
アクセサリーの販売のみならず、ご自身の生活でも、娘さんとのお揃いのお洋服、そして夏にはエコアンダリアで麦わら帽子を編んだりと、ハンドメイド暮らしを楽しんでいます。そんなmaroさんのハンドメイドのある暮らしを覗いてみました。
ハンドメイドサイトでの販売は主にアクセサリーですが、プライベートではお洋服を作ったり、帽子を編んだりと、ジャンルを問わずいろんな創作活動をされているmaroさん。
ハンドメイドをはじめたきっかけは、子どもの頃の体験にあるようです。
maroさん:「小さい頃からずっと母親が私の服を縫ってくれていて、いつもハンドメイドの服を着ていました。私も子どもができたら服を作りたい!と思っていたので、娘が生まれてミシンをするようになりました。母親のおかげで、自然とミシンを触るようになったのかもしれません。インスタグラムでかわいいお洋服を作られる方がたくさんいらっしゃって刺激を受けたのもきっかけの一つです。」
maroさん自身のSNSには、手作りの作品や、娘さんとの日常生活のショットなど、プロさながらの写真が並んでいます。
「インスタグラムの加工が素晴らしいので…」と控えめなコメントをしながらも、
maroさん:「父親がカメラマンの仕事をしているので、写真は身近なものだったということはあるかもしれませんね。」
と明かしてくれました。
現在、maroさんのインスタグラムには、5,000人近くのフォロワーがいて、ハンドメイド作品や、娘さんとのリンクコーデのお洋服、季節のイベント、お気に入りのアイテムなど、日々の暮らしが綴られています。
取り上げるひとつひとつの作品や、商品、そして見ていて心温まる日々の投稿に、多くのファンが自然と集まっています。
お母さまから受け継いだ洋服作り、そしてお父さまから受け継いだ美しい写真を撮る着眼点。幼いころからの環境が、人を引き付けるコンテンツを生み出しているのかもしれませんね。
主にかぎ針編みのヘアアクセサリーを販売しているmaroさん。
ときには、LIBERTY(リバティ)柄を取り入れたり、エコアンダリアで編んでみたりと、楽しんで工夫されているように感じます。
どんな時に作品のアイディアを思いつきますか?
maroさん:「あまり考えたことありませんが、娘にこんなものを作ってあげたいなという妄想から思い付くことが多いかもしれません。インスタグラムでつながったハンドメイド仲間と、あーだこーだ言いながら長々とハンドメイド談義をする中で、いつも刺激を受けています。」
きらりと光るセンスの持ち主であるmaroさんが、今シーズン最も作りたいアイテムは?
maroさん:「編み物と縫い物のコラボです。去年は身頃をかぎ針編みで作り、スカート部分を布で作ってつなげた娘のワンピースを作ったのですが、今年は逆の身頃は布、スカートはかぎ針編みのワンピースが作ってみたいです。」
ユニークなアイテムのセレクトは、さまざまなジャンルのハンドメイドを楽しんでいるmaroさんならではの発想ですね。
nunocoto fabricには、現在約500種類の柄の布がありますが、最も好きな柄と、仕立てたいものは何でしょう?
maroさん:「チューリップのピンクで、娘と姪っ子にワンピースを作ってあげたいです。」
普段から、女の子らしいアイテムをお揃いで着ていますが、そのセンスは、愛用しているお裁縫道具箱からもうかがえます。
maroさん:「裁縫道具箱は、カルトナージュ作家のお友達に作ってもらったお気に入りです。」
作家つながりで見つけたお気に入りの裁縫道具箱、ここにもmaroさんらしいこだわりを感じますね。
SNSでは、娘さんとの思わずほっこりするようなオフショットもたくさん見受けられますが、子育てと作家活動との両立はどのように行っていますか?
maroさん:「娘が赤ちゃんだった頃は、目も離せないし昼間にミシンを出すのは危なかったので、夜中や朝方に製作していました。今も、昼間は娘との時間を大切にしたいので、基本的には夜中にしたいと思っていますが、娘が外で遊んでいる間に実家で縫わせてもらったりもしています。(実家に職業用ミシンが置いてあるので…最近はそればかりを使用しています)子育て優先なのでハンドメイドの時間がとれないときはしません。ただ、集中できる夜中のひとり時間が大好きなので(笑)、夜中を目指して家事を早く終わらせておこうとはいつも思っています。」
昼は、子育て優先、夜はハンドメイド活動に没頭、時間でしっかり分けるのがコツなんですね。深夜は、好きなことに集中できる至福の時ですね。
maroさん:「けっこう適当な人間なので、子育ても家事も無理なく楽しくできたらいいかなと常々思っています。決して時間の使い方はうまくはありませんが、寝たいときは寝る、出かけたいときは出る、さぼるときはさぼる、家族の協力もあり、やりたいことをさせてもらっています。」
たくさんの創作活動をされているので、日々忙しく、時間のやりくりをしているイメージでしたが、生活スタイルは、自然体そのものですね。
maroさん:「できるときにする、というかんじなので楽しんでハンドメイドをしています。ただ、縫うことがストレス解消の方法だったりもするので、家族に娘をみてもらって少しミシン時間をもらったりもします。完成したときはスッキリです(笑)」
時には周囲の人に頼って、ストレス解消させてもらう、そしてまた日常に向き合う、
オンオフが大切なんですね。
家族との時間をとても大切にされているのが、SNSの投稿からもうかがえます。
日常生活で、最もほっとする瞬間はどんなときですか?
maroさん:「うちは娘一人なので、寝る前に主人とわたしで娘を挟んで寝転ぶ時間が一番ほっとします。平日はなかなか主人も仕事が遅くて娘に会えませんが、お休みの土日には3人でゆっくりと寝る前のダラダラ時間を楽しんでいます。」
最後に、ハンドメイドを楽しんでいるユーザーにメッセージをお願いします。
maroさん:「わたしは小さい頃からいつも母親が作ってくれた服を着ていましたが、それがとっても嬉しかったことを今でも覚えています。みなさんもぜひ、誰かの記憶に残るようなものを作ってあげてみてください。わたしもまだまだママ歴4年。偉そうなことは言えませんが、ママが楽しんでいたら子どももきっと楽しいと思ってくれると、わたしは思っています。ハンドメイドを楽しみながら、ゆるゆる子育てしていきましょう。」
「けっこう適当な人間なので…」と謙遜しながらも、販売している作品、また自身や娘さんのために作る作品には、細部にまでこだわりを感じます。
それは、お母様からご自身へ、またご自身から娘さんへ、ハンドメイドを通して自然に注がれる愛情の表れなのかもしれません。
そんなmaroさんのハンドメイドのある暮らし、ぜひインスタグラムの方からも覗いてみてください。
【Creator's File】
maroさん(岡山県)
Instagram
@carrie_mri/