【ハンドメイド暮らし】クリエイターのお仕事ファイル~Jeong Mihyangさん~
連載、『【ハンドメイド暮らし】クリエイターのお仕事ファイル』今日からはじまりました!!
ハンドメイドをはじめた人なら一度は夢見る、ハンドメイド作家デビュー。
今では、ハンドメイド作家さん専用の販売サイトも増え、ひと昔前よりも手の届きやすい存在になりました。
そこで、nunocoto fabricでは、実際にヒット作やユニークな作品を生み出し、活躍されているハンドメイド作家さんにお話を伺い、リアルな暮らしを皆さんにお届けする連載をはじめることにしました。
nunocoto fabricで取り扱う布や、型紙を使って作った作品は、販売してよいものばかりです。この連載を通して、もう一歩、ハンドメイド作家デビューを目指す方のお役に立てたらと思います。
記念すべき第1回目は、
minneでLIBERTY(リバティ)柄を使ったベビー小物の販売を行うJeong Mihyangさん。
『うさミミリング』というユニークでかわいいアイテムを生み出し、販売しています。
商品開発やハンドメイドのある暮らしについて伺いました。
大阪府にお住いの、Jeongさん、ベビーの小物のみならず、LIBERTY(リバティ)柄のキュートなベビーブルマやスモックも販売されていますが、意外にも、これまでほとんどミシンを使ったことがなかったんだそうです。
Jeongさん:「元々絵を描いたり物作りが好きでした。妊娠をきっかけにベビー小物を作りに洋裁教室へ行きました。その後スタイやハンカチなどを手縫いで作るようになったのですが完成まで途方も無い時間がかかってしまって…それを見かねた主人が突然ミシンをプレゼントしてくれました。」
優しいご主人の突然のギフトからはじまったミシンのある暮らし。
それから、どんどん洋裁にはまっていったのでしょうか?
Jeongさん:「いえいえ、機械オンチだったのですがせっかく買ってくれたのだからと説明書とにらめっこしたり動画サイトを勉強して何とか使えるようになりました。」
そしてお洋服作りに目覚めたもうひとつのきっかけは、娘さん。
Jeongさん:「娘が小ぶりで生まれて、小さなサイズの可愛いお洋服がなかなか無かったので、彼女の服を作り始めたら楽しくて今に至ります。」
優しいご主人からのギフトと、娘さんへの思いやりから、スキルアップして、ハンドメイド作家にまでなったJeongさん。ハンドメイドサイトminneに出品している商品の中で、ユニークで人気の商品が、『うさミミリング』という、赤ちゃんが握る木のおもちゃです。商品のかわいらしさもさることながら、キャッチ―なネーミングにもセンスを感じます。
作品のアイディアは、生活の中で必要な物や欲しいものからヒントを得て生まれることが多いのだそうです。
Jeongさん:「うさミミリングも出産祝いで気軽に渡せるプレゼントがあればいいなぁと思い、作りました。あとは元々イベント好きな事もあってイースターの時期が近かったのもあると思います。」
ハロウィンに続き、巷で認知が広がりつつあるイースター。ここに目をつけられたところは面白いですね。最近では、テーマパークのイベントや、企業も限定商品を出されてますが、トレンド情報はどこから得られるのでしょうか?
Jeongさん:「ハンドメイドを始めて知り合ったハンドメイド仲間達の影響をよく受けます。流行やニーズに敏感でいつもステキなアイデアを発信してくれて刺激を受けます。」
そして、商品のアイディアは、身近なところからだけではなく、趣味からも得られるようです。
Jeongさん:「旅行が好きなので年に1、2回行く先々で色々と影響を受けます^ ^ 海外ならその国の人々の着こなしとか伝統的な建物の色合いとか、いつも帰ってくる頃にはアイデアで頭がパンクしそうになります。」
好奇心が旺盛で、いつもアンテナを張っているJeongさん。
今シーズン最も作りたいアイテムはどんなものでしょう?
Jeongさん:「ベビーのセットアップを沢山作りたいです。今まで共布でのセットアップは沢山作ってきましたが、最近色合わせが楽しくて、今年はお洋服屋さんに飾ってあるコーディネート済みみたいなセットを作りたいです^ ^」
1枚でばっちりコーディネートが決まるベビーのセットアップ。
子育てをしているママならではのアイディアですね。
nunocoto fabricには、現在約500種類以上の柄の布があるのですが、最も好きな柄と、仕立てたいものを教えてください。
Jeongさん:「非常に迷いましたが『いろいろな葉っぱ』のモノクロがお気に入りです^ ^ 親子で着れるリンクコーデのお洋服をつくりたいです。」
そしてJeongさん、実は、nunocoto fabricで布を購入してくださったこともあるんです。作品に仕立てたものを見せてくれました。
Jeongさん:「以前、『恐竜』でお友達の息子さんにエプロンを作ったので、何でもお手伝いしたがる娘にもエプロンを作ってあげたいです。」
とのこと。お友達のお子さんとのnunocoto fabricのエプロンコーデ、ぜひ完成したら見てみたいですね。
そして…突然ですが、お裁縫道具箱、見せいただけますか?ハンドメイド作家さんの道具の整理術が気になります。
Jeongさん:「道具が色々増えてしまって、お裁縫箱はありませんが、無印良品のクリアボックスを組み立てて色々収納しています。外から何がどこに入っているかわかるので作業効率が上がり在庫も確認しやすいです。気分が上がるようにミシン周りには好きな色や小物を置いてます。」
中身が見えて、効率的に作業が進むと、やる気にもつながりますもんね。お裁縫箱はあえてもたない、斬新です。それにしても収納箱のひとつひとつがかわいらしいですね。
いろんなカラーを使う糸の収納も、あえて見せることで、お部屋の装飾になっています。
リースを飾ったり、『気分が上がる』部屋作りも、創作する上で大切なことなんですね。
妊娠生活からはじまったJeongさんのハンドメイド生活。出産後、そして子育ての両立をしながら現在に至ります。ご主人と娘さんと、ハンドメイドのある暮らしについて伺うと、
Jeongさん:「特に(家庭との両立の)コツなどはありませんが、家事も育児も適度に手を抜くようにしています。こうしなきゃ、ああしなきゃと決まりごとを作ってしまうとそれに縛られて、製作も上手くいかないことが多いんです。だから、できる時にできる分だけするようにしています。そうすると心に余裕ができて、物作りもはかどります。」とのこと。
それでも仕事として販売しているので、オーダーが重なった時など、大変な時期はなかったですか?
Jeongさん:「娘が2歳のイヤイヤ期真っ只中の今が一番大変です(笑) 活発になってきて家の中だけでは1日がもたない、本当に毎日大変です!」
そして、その大変だった時期に相談にのってくれたのは、意外にも商品を買って下さるお客様だったのだそうです。
Jeongさん:「ベビー服を作っているとお客様は必然的にママさん達なので時にはこちらが相談に乗ってもらう時もあります。オーダーメイドを受けることが多いと自然とお客様との距離も近くなって色んな話が出来て、そんな時に1人じゃないんだ頑張ろうと思えるんです。」
そして家族との生活は、ご主人の仕事の事情で、月の半分は娘さんと2人暮らし。
ご主人が家にいる時間は、貴重だからこそコミュニケーションが密になるんだそうです。
Jeongさん:「家族3人揃うとやっぱり嬉しいです。主人が帰ってくると娘の事やハンドメイドの事を色々報告したり相談したり、彼に話している時が一番安心します。好きなことが出来ているのも家族の理解があっての事なので、日頃から感謝を忘れないようにしたいです。」
最後に、ハンドメイド好きのみなさんへメッセージをお願いします。
Jeongさん:「ハンドメイド、楽しまれていますか?皆様の可愛い!ステキ!な作品を拝見できるのを楽しみにしています。」
海外旅行先では、異国の文化を観察したり、ハンドメイド仲間と積極的に情報交換。
新しい作品の誕生の裏には、家庭を持ち、バランスよく生活を送りながらも、たくさんの情報をインプットしようとする姿勢がありました。
創作活動の時間を大切にしながら、家族への感謝も忘れないJeongさん。この先、どんな作品を生み出していくのか、気になるところです。
【Creator's File】
Jeong Mihyangさん(大阪)
Instagram
@une_moache